「フォルクスワーゲン 安心プログラム」について
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2000/1/10にVGJより発表された「フォルクスワーゲン 安心プログラム」について私なりの評価を書いてみました。


はじめに

2000/1/10(月)VWJが新聞一面を使って「フォルクスワーゲン 安心プログラム」について広告出していました。
詳しい内容についてはリンクより飛んでいただくとして概要は「従来の保証及びアフターサービス制度を見直し、メーカー保証期間の拡大延長、エマージェンシー アシスタンスプログラム、および24時間365日対応のカスタマーセンターの設置」と言うものです。
この安心プログラムはフォルクスワーゲン正規ディーラーを通じて販売され、2000年1月1日以降に新車登録された全てのフォルクスワ−ゲン車に適用されます。1999年12月31日以前の登録車両は、従来の保障内容となります。
内容的にはすでに他の外国車で行われているものとほぼ同じですね。輸入車販売台数第一位のGOLFを抱えるVWJとしては遅い感じはありますが、ユーザーにとってはよりメリットとなるので喜ばしいことでしょう。「進化は止まらない」というCMのコピー通りハード的のみならずソフト的にも進化するのですね。

ですが、適用が2000年1月1日以降に新車登録された車からというのはすでにオーナーである我々にとってはどう受け止めたら良いでしょうか。結構心中複雑ですね。
すでにオーナーである我々はもうこのサービスは受けられないということです。
明らかに不利ですよね。一般保証は年数にして1年、走行距離では無制限になるのですから。その上エマージェンシー アシスタンスプログラム、および24時間365日対応のカスタマーセンターの利用もできないのですから。

今までも錆穴の保証延長等ありました。が、適用確率の高い一般保証の延長ですから影響は大きいですね。こういった保証内容の変更については適用時期、方法が問題になると思います。VWJとしてはどこかで線引きしなくてはならないのも分かるのですが。。

適用外の既オーナーから見た安心プログラムの内容評価
(1)3年間・走行距離無制限の一般保証
一般保証の1年延長、走行距離無制限化は明らかに既オーナー、特に仕事等で走行距離の長い方にとってデメリットですね。

(2)3年間無料・24時間体制のフォルクスワーゲン エマージェンシーアシスタンス
内容ごとに見て行きましょう。なお、最寄りの正規ディーラーサービス工場まで走行可能な場合は適用されません。なので確率的にそう多いとは思えません。

こうして見ると深夜、または旅行先、それもディラーのある市街地以外の場所で故障した時に有効なサービスですね。適用外の既オーナーの場合、この状況でどれだけ故障が発生するかですね。オーナーの行動様式で違うでしょう。

(3) 24時間対応のフォルクスワーゲン カスタマーセンター
ディーラー営業時間外には威力を発揮するでしょう。
なお、「フォルクスワーゲン エマージェンシーアシスタンス」を利用の際は必ず「フォルクスワーゲン カスタマーセンター」に連絡する必要があります。

発生確率からいうと一般保証適用のトラブルが一番でしょう。なので(1)3年間・走行距離無制限の一般保証が既オーナーにとって一番のデメリットですね。
VWJ、ディーラーにしても時間とコストがかかることですから。それゆえ保証期間中の既オーナーに適用することは考えられていなかったでしょう。
適用してくれたのならVWJの評価凄く上がったと思うのですが、営利企業ですから無理なのも致し方ないです。
が、せめて保証期間中の既オーナーに有料でも良いので適用できるようにするなど選択肢を提示して欲しかったです。
(2)3年間無料・24時間体制のフォルクスワーゲン エマージェンシーアシスタンス、(3) 24時間対応のフォルクスワーゲン カスタマーセンターについてはそれを利用する確率はそう多くない、利用対象者が増えてもそれほどコストがかかると思われないので、今回保証期間中の既オーナーにも適用(いままでの保証期間内でも)しても良かったのではと思います。

適用時期について
この安心プログラムはフォルクスワーゲン正規ディーラーを通じて販売され、2000年1月1日以降に新車登録された全てのフォルクスワ−ゲン車に適用されますが、その適用時期について考えてみました。
VWJ社内的にもいつから適用にするか論議があったはずです。2000年1月1日からというのは「新しい世紀を迎えた日」というのが理由として大きいのではと思います。つまり新しい世紀を迎えた日にに新しいことをやるということが意味のあることだったのでしょう。実際、1月1日に新車登録できるのでしょうか。
現在、2000年モデルがデリバリーされていますが、同じ契約日でもディーラーによって納期が異なる方が多いので、今回適用になるならないで明暗を分けた方も多いと思います。同じ価格なのにまさに運次第だったわけですね。せめて2000年モデルからというようにした方が(告知の上)良かったと思います。
それにしてもディーラーもこのことは予め知っていたはずですが、実際販売現場で適用になりそうな時期の契約者に告知していたのでしょうか。。
ユーザーにとって選択肢がないのは一番いけないことと思います。またユーザーサイドに立った線引きであって欲しかったです。

その他の問題
BBSの書き込みにもありましたが、中古車価格、査定価格にも影響出そうですね。このプログラムは車両に付帯するものなので保証期間内に売却した場合、保証期間内なら次のオーナーにも引き継がれるわけです。
ですので付いていないより付いている車両の方が有利ですよね。もっとも私は長く乗るつもりなので関係ないですけれど。

最後に
VWJ社内でもデータ収集、論議の上での実施だったと思います。
これからこのプログラム実施によりVW、GOLFユーザーが増えてくれれば良いことですね。
保証期間中の既オーナーの我々としては今までの保証期間内で不具合徹底して直してもらいましょう。

本日の朝刊によると99’輸入車販売台数は前年比0.9%増の278225台で、3年ぶりに増加したようです。ブランド別ではAクラスが人気のメルセデス・ベンツがトップだったようです。
車種別ではGOLF4がトップだったと思います。確か。
わがGOLF4やAクラス、アルファの156、プジョー206も人気でしたからね。ある輸入車も日本国内の気候に合わせエアコンテストしたりして努力したようですし、輸入車全般的に品質向上したと言えるでしょう。
VWJの「フォルクスワーゲン 安心プログラム」実施もブランドトップを目指す上での戦略の一環なのでしょうね。


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