慣らしについて
ver1.0 8/11/99'
はじめに
車の慣らしについては諸説こんこんとありますね。私、今まで新車ばかりではないので自分で確たる方法を確立しているわけではありません。
サービスの方には「慣らしはやった方が良いですが、特別に慣らしをしなくても大丈夫なようにはできています。」とはいわれましたが、車は機械ですし、工業技術が進歩しても、慣らしはやらないよりはやった方が良いと考えております。
今回私の車の慣らしについてまとめてみました。
注)走行会参加を決めたために走行会までに一度はリミット近くまでは回しておきたかったため急いで意図的に高回転まで回しています。なので私の状況は普通ではないこと付け加えておきます。
スケジュール
今回どのように慣らしをするか決める時、あまり調べる時間がなかったので、二玄社発行月刊Car Graphic99/7月号は大谷秀雄記者のホンダS2000(MT)の長期テストに慣らしのことが書かれていたのでそれを参考にスケジュールを決めました。
この参考にした慣らしの方法は元CGチーフテスターで、現在フリーの自動車評論家である笹目二朗氏の提言によるものです。以下記事より転載(Copyright
二玄社)。
- ウォームアップは確実に行うこと。
- 絶対にノッキングさせないこと。
- 300kmまでは3000rpm以下。
- 500kmまでは3000rpm以下、時々4000rpmまで。
- 750kmまでは4000rpm以下。
- 1000kmまでは4000rpm以下、時々5000rpmまで。
- 1500kmまでは5000rpm以下。
- 2000kmまでは5000rpm以下、時々6000rpmまで。
- 5000kmまでは6000rpm以下。
- 5000kmまでは床まではスロットルを踏まない。
- 3速以上のギアでは2000rpm以下は使わない。
- 2速でも1500rpm以下は使わない。
- 軽いエンジンブレーキも適宜使用する。
- ごく稀には急にスロットルを深く踏み込んでやる。
- 適当にシフトも反復する。
転載ここまで。
私の車はATですし、GOLF4とS2000とはエンジンも違い(リミットも違うでしょう。)、高速道を一気に走行することが忙しくて難しかったので全く同じようにとはいきませんでした。
なので、自分なりにモディファイしてスケジュールを決めました。
振り返るとちょっと慎重気味でしたね。なお、一般道走行が主な慣らしの機会でした。
- ウォームアップはできるだけ十分に行う。
時間が許す限り十分行うよう心掛けました。コールドスタートの場合エンジンだけではなくミッション、駆動系等も暖まっているわけではないので走りはじめ最初の信号まではできるだけゆっくり走行するようにしていました。これは慣らしが終わった今も同じです。
- ノッキング様にさせないこと。
ATなので明らかにノッキングという状態にはならない(キックダウンするため)ですが、GOLFのATはDでタウンスピード走行していて速度が落ち気味になり、これを補正するためスロットルを踏み込んだ時、その開度が少なくまたゆっくりだとノッキング気味になり「ボボボ」という感じになることがあります。なので御注意を。場合によって街中は3速で走った方が良いこともあります。
- 500kmまでは2500rpm以下中心。
AT車はなぜか停止(アイドリング)からの発進を3〜5回しないと2200rpmで1速から2速へ変速せず2600rpmまで回るので、慣らし中で走りはじめ1速でだらだら引っ張らないためにもかえってスパッとアクセル踏んでしまって2速へシフトアップした方が良いですね。
走りはじめるとターボ車の場合1750rpmからターボが効きはじめトルクが太くなるので、2500rpm以下中心で走行しても一般道では特には困りません。NA車の場合はもう少し回すスケジュールにしないときついかも知れません。
- 1000kmまでは2500rpm中心、時々3000rpmまで。
2500rpm中心でさして困ることなかったので常用領域のこのあたりを長くとりました。
- 1500kmまでは3000rpm以下、時々3500rpmまで。
- 2000kmまでは3500rpm以下、時々4000rpmまで。
一般道でDレンジに入れたままでは3000rpm以上はコンスタントに使用できない(4速では100km以上になります。)回転数なのでこれを実行しようとすると2速、3速にマニュアルセレクトする必要があります。それでも一般道ではよほど空いていないと2速、3速で4000rpm維持(ちょっとは可能)するのは難しいというより無理です。高速で慣らした方がよいですね。
- 2500kmまでは4000rpm以下、時々5000rpmまで。
走行会に参加するためスケジュールを早めました。このため上限を高めに設定しました。
- 3000kmまでは4500rpm以下、時々6000rpmまで。
上限を高めに設定しましたが、できるだけ常用領域は少しづつ上げました。
- 3500kmまでは5000rpm以下、時々6500rpmまで。
筑波サーキットの走行会での全開走行が慣らしの終わりになりました。約20分ほどの走行でしたが、リミットまで回しました。
- 5000kmまでは床まではスロットルを踏まない。
筑波サーキットの走行会までフルスロットルは踏んでいませんでしたが、走行会ではフルスロットルは致し方ないですね。走行会後はフルスロットルは踏んでいませんでした。先日5000km越えたのでもうOKですね。
- 3速以上のギアでは2000rpm以下は使わない。
AT車の場合、Dレンジに入れたままではタウンスピードで2000rpm以下になってしまいます。なのでこれを実行するにはマニュアルセレクトする必要があります。
- 2速でも1500rpm以下は使わない。
AT車の場合、マニュアルセレクトしない限りこれは避けられますね。
- 軽いエンジンブレーキも適宜使用する。
GOLFのAT、国産車のものよりエンジンブレーキが良く効く方だと思います。もともとATでもエンジンブレーキ多用するので特には気になりませんでした。
- ごく稀には急にスロットルを深く踏み込んでやる。
ピックアップをよくするには必要なのでしょうね。ターボ車の場合、道路が空いているのを確認してからにしましょう。
- 適当にシフトも反復する。
AT車の場合は特には必要無いと思われます。
オイル交換
エンジンオイル交換は次のようにしました。
- 1000km点検時
DUO指定のオイル(キャッスルユアロというオイルでSHグレード、10W-40。
フィルター交換時は4.5L,オイルのみの交換時は4.0L必要。)とフィルター交換。
フィルター交換についてはサービスの方によると良くいわれるようにオイル2回にフィルター1回の割でよいそうです。私はスラッジが心配だったのでこの時交換しました。
- 2500km走行時
サーキット走行のために少し早めにまた100%科学合成の良いオイルTOTAL quartz 9000(10W50 API:SJ/CF)に交換しました。
フィルター交換はなし。
MTユーザーではミッションオイル等交換される方もいらっしゃるでしょう。
慣らしを終えて
振り返りまとめると私の慣らしはこんな感じでした。HPを立ち上げたこともあり細々やってみました。こんなに厳密にやるのは初めてですが、ここまでやる必要はない気もします。高性能エンジン(GTIのユニットはどうでしょうか。)の場合、丁寧に慣らしすると数馬力違うとも聞きます。これとて体感できる程度かどうか分からないですが、良くなると信じたいですね。
急いで高回転を意識的に使ったのは慣らし中に走行会参加を決めたために走行会までに一度はリミット近くまでは回しておきたかったためです。(筑波のバックストレート最後で2速だとリミットまでいってしまいますので。)通常日常走行では4000rpmぐらいまでしか使わないと思いますので常用域をしっかり慣らした方がよいと思います。
実際のところ他の車と乗り比べないと今回の慣らしの効果のほどは分からないですね。
どのように慣らしするかはみなさんのお好みで良いと思います。
サービスの方には「慣らしはやった方が良いですが、特別に慣らしをしなくても大丈夫にはできています。」といわれました。こだわらなければもっと気軽に考えても良いと思います。良くいわれるように「急」が付くことをしないで3000kmも走れば十分でしょう。
みなさんの御参考になれば幸いです。

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